環境配慮型・社会貢献型の金融商品に関する意識調査

  • 調査期間
  • 2009/12/01~2009/12/03
  • 調査対象
  • 1年以内に金融機関で商品・サービスの契約をした全国の20代~60代の男女 500人(男女各世代50人)
  • 調査方法
  • インターネット調査

調査結果の概要

凸版印刷(株)は、『環境配慮型・社会貢献型の金融商品に関する意識調査』についてのレポートをまとめました。その結果、現在展開されている環境保護・社会貢献型の金融商品で最もよく知られているものは、「環境対応型自動車の金利優遇自動車ローン」49.0%でした。これに、「環境配慮型住宅の金利優遇住宅ローン/リフォームローン」44.2%、「環境配慮型住宅のカーボンオフセット付き住宅ローン/リフォームローン」38.6%などが続きました。興味がある金融商品では、「レジ袋削減など契約者のエコ活動に応じて金利が優遇される定期預金」57.4%がトップ、以下「通帳を発行しないと、エコアクションポイントを提供する普通預金口座」51.4%、「修理時にリサイクル部品の利用を選択することで車両保険を割引する自動車保険」47.2%の順となりました。利用経験のある金融商品については、「レジ袋削減など契約者のエコ活動に応じて金利が優遇される定期預金」52.0%、「環境対応型自動車の金利優遇自動車ローン」46.8%、「通帳を発行しないと、エコアクションポイントを提供する普通預金口座」44.1%が上位3位でした。全体的に見ると、現在展開されている商品ぞれぞれで、認知度・利用意向にバラつきがあり、『認知について』は、主に『環境対応型の自動車や住宅に対する金利優遇型のローン商品』の割合が高く、『興味・利用意向について』は、『植林へ寄付する』『途上国の子どもにワクチンを提供する』など、貢献対象が明確な商品を選ぶ人が多数。『通帳を発行しない』『Web約款』『レジ袋削減』など、自分が行うべき行動がわかりやすい商品を選ぶ人が多い、という傾向があるようです。

調査結果

現在展開されている環境保護・社会貢献型の金融商品の認知度・利用意向
調査結果から見える、年代ごとの傾向と訴求商品・サービス
<意識している度合い>
20代
フレッシャーズ
30代~50代
資産形成層
60代~
退職者層
関心比較的高い比較的低い高い
自分への利益・メリット高い比較的高い比較的低い
対象地球規模日本国内規模都道府県規模
【20代 フレッシャーズ】
金融商品については、普通預金・定期預金への関心が高いことに加え、男性は他層に比べて住宅ローンや自動車ローン・国債・投資信託への関心が高く、女性は他層に比べて定期預金への関心が高い。
【30代~50代 資産形成層】
金融商品については、男性は他層に比べて住宅ローンや定期預金・生命保険・国債・投資信託への関心が高く、女性は他層に比べて生命保険への関心が高い。
【60代~50代 退職者層】
金融商品については、普通預金や定期預金・保険商品への関心が高い。
  昨今、環境や社会貢献活動に関する意識の高まりで、多くの金融機関では様々な環境配慮型・社会貢献型の金融商品・サービスを提供しています。本調査は、生活者が実際に求めている環境配慮型・社会貢献型の金融商品・サービスとはどの様なものかを把握し、これら金融商品・サービスにおける生活者の傾向や認知について、全国の男女を対象に調査・分析したものです。凸版印刷(株)では、これらの調査結果をまとめた、調査レポート「WANTS(ウォンツ)」を1999年から発行しており、顧客企業などに配布しています。今後もこうした調査を継続し、生活者の意識や行動を、商品の企画やプロモーション提案などに活用していく予定です。
【調査実施の背景】
昨今、世界的に環境保護における経済活動の貢献を求める動きが加速しており、日本国内においても温室効果ガス排出量を2020年までに25%削減(1990年比)と高い目標が掲げられています。
特に、経済活動において重要な位置を占める金融機関の提供商品・サービスを通じて、国民や事業者の環境配慮や社会貢献における自主的な取り組みを促進する手法に注目が集まっています。
その中で今回、現在金融機関利用者がどのように環境や社会貢献に対する意識を持っているか、さらには現状展開されている環境配慮型・社会貢献型の金融商品・サービスの認知度、利用意向等を調査しました。
調査実施先:凸版印刷(株)