第一生命経済研究所「景気見通しと結婚・出産意欲 この1年間の変化」 |
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調査結果の概要
第一生命保険相互会社のシンクタンク、(株)第一生命経済研究所では、全国の25歳から39歳男女を対象に、標記についてのアンケート調査を実施した。1年前に比べて、現在の日本の景気は悪くなったと思うか?尋ねたところ、2009年9月調査では、「そう思う(「全くそう思う」+「そう思う」、以下同じ)」が76.7%で、多くの人が景気は悪くなったと感じている。2008年調査と比較すると、景気が悪くなったと思う人の割合は変わっていない。これから数年間、日本の景気は、現在と比べて悪くなると思うか?尋ねた結果、2008年9月時点では「そう思う」人が72.1%だったが、2009年9月には47.1%へと大幅に減少している。雇用者を対象に今後数年間の自分の収入の見通しを尋ねると、「減る(「かなり減る」+「やや減る」)」と回答した人は27.5%と、昨年(21.7%)よりも約6pt増加している。1年前と比べて消費を減らしているものを見ると、全体的には、節約傾向が強まっており、「外食費」については、2008年9月には61.8%でしたが、2009年9月には63.0%へと微増。「趣味・娯楽のための費用」「衣料費」「交際のための費用」は、いずれも2008年調査よりも節約している割合が高まっている。未婚者に結婚意欲を尋ねた。2008年9月調査では結婚を「したい(「したい」+「なるべくしたい」)」と回答した割合は53.0%だったが、2009年9月調査ではその割合が59.4%へと約5pt増加しており、未婚者の結婚意欲が高まったと言える。一方、経済的に結婚することが難しくなる不安は高まっており、2009年9月調査では、未婚者の3人に2人が経済的に結婚することが難しくなる「不安がある」66.4%と回答している。子どもが1人いる既婚者の出産意欲の変化を見ると、「もう1人子どもを欲しい(「欲しい」+「どちらかといえば欲しい」)」と回答した割合は、2008年9月調査では77.9%だったが、2009年9月調査では85.1%へと増加している。子どもが1人いる既婚者に対して、経済的に子育てしにくくなる不安を尋ねると、2009年9月調査では、「不安を感じる」が55.6%、「どちらかといえば不安を感じる」が35.4%。次に、わが国は子育てしやすい社会であるか否かを尋ねると、「そう思う(「そう思う」+「どちらかといえばそう思う」)」と回答した割合は、2009年9月調査で17.7%と2割に満たず、大半の人は、わが国が子育てしやすい社会であるとは思っておらず、しかも、昨年調査と比較すると、わが国が子育てしやすい社会ではないと考える人が増えている。また、今後「子育てしやすい社会」になっていくか否かを尋ねてみると、「そう思う(「そう思う」+「どちらかといえばそう思う」)」と回答した割合は、2008年9月調査の20.8%から、2009年9月調査の30.3%へと増加している。すなわち、わが国は今後「子育てしやすい社会」になっていくと考える人が増加した。
調査結果
- 現在および今後の景気見通し(全体)
<1年前に比べて、現在の日本の景気は悪くなった> (単位:%) - <これから数年間、日本の景気は、現在と比べて悪くなる> (単位:%)
- 今後数年間の自分の収入(雇用者が対象) (単位:%)
- 1年前と比べて消費を減らしているもの(複数回答) (単位:%)
2008年9月 2009年9月 外食費 61.8 63.0 趣味・娯楽のための費用 40.5 45.7 衣料費 36.6 45.5 交際のための費用 24.8 30.9 自動車にかける費用(ガソリン代を含む) 41.6 26.9 貯蓄など財産づくりのための費用 23.5 24.7 家での食費(外食費は除く) 23.8 24.4 子供の教育費・習い事の費用 2.3 3.3 その他 0.8 0.9 特にない 14.0 14.4 - 結婚意欲(未婚者が対象) (単位:%)
- 経済的に結婚することが難しくなる不安(未婚者が対象) (単位:%)