「第6回ことばに関するアンケート」(1) |
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調査結果の概要
(株)旺文社が全国の小・中学生、高校生を対象に行った、『ことばに関するアンケート』の結果分析によると、男女のことばづかいは「同じでない」71.7%と回答しているのは7割以上。しかし、実際は男女のことばづかいの壁がなくなりつつあることがわかりました。<このバスに乗ればいいのよね?><わたし、これ好きなんだ!>は女性言葉、<このカレーライスうまいね!><おまえ、いいかげんにしろよ!>は男性言葉としています。おもしろいのは、女性言葉の<このバスに乗ればいいのよね?>を使う女子は4割に満たず、男性言葉の<このカレーライスうまいね!>は3割を超える女子に使われ、これまた男性言葉の<おまえ、いいかげんにしろよ!>は3割弱の女子に使われていることです。女性の若い世代では、いかにも女性らしいことばが敬遠され、中性化する傾向があります。<あなた、いいかげんにしなさい!>では、怒りのことばとしての迫力が出ないのです。文末のイントネーションによってやさしくも言える<今日はいい天気だね>が7割を超える女性と5割以上の男性に支持されているのも、中性化の現状を顕著に示すものです。あなたの近くにきれいなことばづかいで話す人はいますか?という問いに対し、「はい」と回答したのは53.2%。一方、「わからない」と回答したのが32.8%で、ことばの美醜の基準があいまいな子どもたちが3割以上もいることがわかります。また、「身近な人の中にはきれいなことばづかいの人がいない」と12.2%が回答しています((2)に続く)。