家族調査 2008

  • 調査期間
  • 2008/06/12~2008/07/07
  • 調査対象
  • 調査方法
  • 訪問留置自記入法

調査結果の概要

1988年より10年ごとに実施される博報堂生活総合研究所の家族に関するアンケート『家族調査2008』によると、『今一番充実させたい時間』において、20年前は「夫婦一緒の時間」と考えたのは、夫より妻の方が多かったのに対し、2008年では、妻26.2%に対して夫39.3%と、夫が大幅に上回る結果となった。また、妻においては、「自分のプライベートな時間」を今一番充実させたいと考えており、20年間で10.3pも伸びている。夫婦の会話で話題になるのは、今も昔も「子供の事」が1位で、20年間で8.1p増加。また、20年で大きく増加したのは、「妻の仕事や職場の事」が10.7p、「日々の家計の事」が10.0p増えている。一方、減少したのが、「将来の夢」で-11.7p、「夫婦の老後の事」が-9.2pとなった。不況の社会を反映しているのか、日々の生活で精一杯、未来の事を話し合う余裕がなくなった現代の夫婦像が窺える。理想の夫婦像について尋ねると、理想も現実も、夫・妻とも「友達夫婦」が1位。しかし、夫にとって現実の夫婦像は、「友達夫婦」と「カカア天下」が拮抗。そして、夫の3割近くは、理想に「亭主関白」を挙げている。3つの問いに答えてもらった。『結婚指輪をいつもしている』人は20年前は夫15.8%・妻43.7%で、妻が倍以上の差をつけていたが、2008年では、夫の増加、妻の減少でほぼ同等レベルまで接近し、まもなく夫婦逆転するのではと思われる勢いになった。『どんな事があっても離婚しない方が良い』と答えた人は、夫は20年間ともに6割以上を保っているのに対して、妻は59.7%→39.7%と20.0p減少し、夫婦間の意識に20p以上の大きな差が生じた。20年前は夫婦の意識レベルがほぼ同等であった『妻が寝込んだら、夫は会社を休んで家事をする方が良い』も、夫36.0%→50.7%、妻36.5%→31.7%で、20年で20p近くの差が生じた。夫の気持ちは家庭に向かっているのに、妻はそれに対し答えようとはしていないようだ。

調査結果

貴方が今一番充実させたい時間はどのような時間でしょうか? (単位:%)
1988年2008年20年変化
自分のプライベートな時間57.346.2-11.1
54.564.8+10.3
家族一緒の時間40.355.7+15.4
41.450.3+8.9
夫婦一緒の時間30.639.3+8.7
35.226.2-9.0
子供と一緒の時間15.921.0+5.1
12.716.5+3.8
親しい友人と一緒の時間10.87.0-3.8
17.720.3+2.6
普段、夫婦の会話でどのような事が話題になりますか? (単位:%)
1988年2008年20年変化
子供の事80.188.2+8.1
社会的な出来事やニュースの事57.564.2+6.7
夫の仕事や職場の事53.660.5+6.9
妻の仕事や職場の事20.531.2+10.7
日々の家計の事22.332.3+10.0
親戚の事30.122.3-7.8
夫婦の老後の事24.415.2-9.2
将来の夢22.911.2-11.7
20年間で、ポイントの変化の大きかった項目を抜粋。
夫婦喧嘩をしますか?(「よくする」+「時々する」の割合) (単位:%)
1998年2008年20年変化
37.651.313.7
夫婦喧嘩をする夫婦は、右肩上がりで増加傾向で、2008年では「夫婦喧嘩をする」と答えた世帯は過半数(51.3%)にのぼり、20年で13.7p増加した。喧嘩の原因で、20年間で大きく増減があったのは、「お金の事」27.4%→35.5%と「子供の事」58.1%→48.3%。「お金の事」は8.1p増加。一方、「子供の事」は9.8p減少。経済的安定がほしい現代の夫婦像が見えてくる。
理想の夫婦像 (単位:%)
1988年2008年20年変化
亭主関白50.227.8-22.4
15.36.3-9.0
友達夫婦39.357.0+17.7
75.282.0+6.8
カカア天下8.514.8+6.3
7.611.2+3.6
現実の夫婦像 (単位:%)
1988年2008年20年変化
亭主関白37.317.8-19.5
39.924.7-15.2
友達夫婦35.141.7+6.6
42.549.3+6.8
カカア天下25.640.2+14.6
15.825.2+9.4
3つの問いにお答えください (単位:%)
1988年2008年20年変化
結婚指輪をいつもしている15.834.0+18.2
43.738.8-4.9
夫婦はどんな事があっても離婚しない方が良い68.464.2-4.2
59.739.7-20.0
妻が寝込んだら、夫は会社を休んで家事をする方が良い36.050.7+14.7
36.531.7-4.8
調査対象:首都40km圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)在住。妻の年齢が20歳~59歳まで、夫婦が同居しているサラリーマン世帯(夫がサラリーマンである事。子供の有無は問わない) 600世帯
調査実施先:博報堂生活総合研究所