教育費負担の実態(勤務者世帯)(1)

  • 調査期間
  • 2008/07
  • 調査対象
  • 「国の教育ローン」を2008年2月に利用した2,753世帯
  • 調査方法
  • 郵送回収法

調査結果の概要

日本政策金融公庫では、同公庫の教育ローンを利用した世帯を対象に教育費負担の実態調査を行った。それによると、入学者(子供)1人当たりにかかる入学費用は、高校が48.9万円、高専・専修・各種学校が86.2万円、短大が73.1万円、大学が95.6万円となっている。私立大学にかかる入学費用は97.0万円、国公立大学にかかる入学費用は88.0万円となっており、国公立大学へ入学した場合は、入学しなかった学校(私立大学等)への納付金(17.6万円)の負担が大きくなっている。在学中の子供1人当たりにかかる1年間の在学費用は、高校が92.5万円、高専・専修・各種学校が146.3万円、短大が143.1万円、大学が150.4万円となっている。私立大学の1年間の在学費用は159.7万円と、国公立大学(104.9万円)のおよそ1.5倍になっている。高校入学から大学卒業までにかかる子供1人当たりの費用は?入学費用と在学費用を累計すると高校3年間で326.4万円となり、大学に入学した場合、入学費用と4年間の在学費用697.2万円が加わり、合計では1,023.6万円となる。世帯の年収に対する在学費用(小学校以上在学中の子供全員にかかる費用の合計)の割合は、平均34.1%となっている。分布を見ると、「20%以上30%未満」が28.9%と最も多く、次いで「40%以上」が26.2%となっている。回答を寄せた世帯で、自宅を所有している世帯は全体の77.5%を占め、うち、住宅ローンのあるのは75.2%となっている(2に続く)。

調査結果

入学先別にみた子供1人当たりの入学費用 (単位:万円)
学校納付金受験費用入学しなかった
学校への納付金
合計
高校39.6  8.0  1.348.9
国公立高校23.5  9.8  2.435.7
私立高校43.9  7.5  1.052.4
高専・専修・各種学校75.2  8.7  2.386.2
短大55.414.6  3.173.1
大学66.023.6  6.095.6
国公立大学45.724.717.688.0
私立大学70.123.3  3.697.0
入学費用(受験費用と学校納付金、入学しなかった学校への納付金)
    ―  高校は49万円、大学は96万円  ―
在学先別にみた子供1人当たりの1年間の在学費用 (単位:万円)
学校教育費家庭教育費合計
高校  81.0  11.5  92.5
国公立高校  50.8  13.6  64.4
私立高校  90.8  10.9101.7
高専・専修・各種学校143.4    2.9146.3
短大138.8    4.3143.1
大学145.4    5.0150.4
国公立大学  99.7    5.2104.9
私立大学154.7    5.0159.7
在学費用(授業料、通学費、教科書代などの学校教育費と塾の月謝、お稽古事の費用などの家庭教育費)
    ―  高校は93万円、大学は150万円  ―
高校入学から大学卒業までにかかる子供1人当たりの平均費用(累計) (単位:万円)
注)高校1年、大学1年の費用には、入学費用が含まれる。
高校入学から大学卒業までにかかる費用
    ―  子供1人当たり1,024万円  ―
世帯の年収に対する在学費用(小学校以上に在学中の子供全員にかかる費用の合計)の割合(n=2,633) (単位:%)
自宅の所有状況(n=2,671) (単位:%)
住宅ローンの有無(n=2,077) (単位:%)
2に続く
調査実施先:(株)日本政策金融公庫 国民生活事業本部 個人融資部