電通消費実感調査(2008年2月度) |
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調査結果の概要
(株)電通が発表した「消費実感調査(2008年2月度)によると、最近の物価の動きについて、「上がっている」と見る人が88.6%と、2007年12月の前回調査(86.4%)より2.2ポイント上昇している。消費者として政府に取り組んでほしい事で最も多かったのは「食に関する安全」58.9%で、特に、男性50.8%より女性67.4%で多い。生活の豊かさについて、「実感がある」という人は37.4%で4割以下に留まり、一方、「実感がない」は62.6%と過半数を超えている。“豊かさの実感”の具体的内容第1位は「家族が幸せに暮らしている」59.5%で、女性の場合、男性の回答割合を10ポイント上回っている。男性が女性の回答割合より高かったのは「生活がより快適になる事」「気持ちよく働ける仕事に就いている」であった。内需拡大に関して、自分が伸ばす事ができる消費は何か?最も多かったのは、「自分の健康のためにお金をかける」37.1%で、女性41.8%は男性32.5%を9ポイント上回っている。男性の第1位は「こだわりの趣味にお金をかける」36.2%で、女性では25.3%だった。日本の消費を活性化するために、役立つ・効果があると思うものは「オリンピックの誘致」46.4%が最も多く、「世界陸上等のスポーツイベント」32.2%、「世界遺産を増やす」19.1%と続き、上位5位の順位は男女とも変わりはなかった。消費税率を引き上げる際に必要と思う条件は「一般の人々の収入が増える」59.5%、「今より経済が成長している事」43.9%、「所得税や住民税などの直接税の減税」31.8%などが上位に挙げられ、男女ともに順位は同じで、消費税率のかけ方に関しては、「全商品で一律に上げる」16.1%はあまり多くなく(特に男性21.6%よりも女性10.4%で否定的)、「必要最低限の食料等は据え置き」43.9%や「こだわりの趣味の物は税率を高く」31.0%など、引き上げにあたっては何らかの条件付き措置を望む声が多かった。
調査結果
- 最近の物価の動きについて (単位:%)
- ※「上がっている(「少し上がっている」含む)」
2007年12月:86.4% 2008年2月:88.6%
※「下がっている(「少し下がっている」含む)」
2007年12月: 1.7% 2008年2月: 0.7% - 消費者として政府に取り組んでほしい事 (単位:%)
全体 男性 女性 食に関する安全 58.9 50.8 67.4 犯罪等からの安全 51.3 49.5 53.2 税金が上がらない事 35.5 38.0 32.9 景気の安定 34.7 41.6 27.5 地球温暖化等環境問題への取り組み 32.7 31.9 33.5 物価が上がらない事 27.3 25.5 29.1 - 豊かさの実感 (単位:%)
- ※「実感がある(「非常にある」+「ややある」)」
全体:37.4% 男性:34.9% 女性:39.9%
※「実感がない(「あまりない」+「全くない」)」
全体:62.6% 男性:65.0% 女性:60.1% - 豊かさの実感とは何ですか? (単位:%)
全体 男性 女性 家族が幸せに暮らしている 59.5 54.4 64.9 お金の心配がない 51.3 50.8 51.9 老後の心配がない 41.4 38.0 44.9 生活がより快適になる事 33.5 38.0 28.8 災害等がなく、生命の心配がない 27.6 24.6 30.7 自由な時間が好きな時に取れる 23.3 25.2 21.2 気の合う友人等に囲まれている 22.5 20.7 24.4 気持ちよく働ける仕事に就いている 21.2 27.4 14.9
- 貴方ができる内需拡大 (単位:%)
全体 男性 女性 自分の健康のためにお金をかける 37.1 32.5 41.8 こだわりの趣味にお金をかける 30.9 36.2 25.3 国内旅行に頻繁に行く 29.8 29.2 30.4 外食の機会を増やす 23.9 23.4 24.4 環境に良い製品に買い換える 22.6 23.1 22.2 自分へ投資する 22.2 22.2 22.2 - 日本の消費活性化に役立つ・効果があるもの (単位:%)
全体 男性 女性 オリンピックの誘致 46.4 50.2 42.4 世界陸上等のスポーツイベント 32.2 32.5 32.0 世界遺産を増やす 19.1 17.3 20.9 国際博覧会の誘致 18.4 19.1 17.7 映画やロックフェスティバルの開催 12.2 13.1 11.4 - 消費税率引き上げの条件 (単位:%)
全体 男性 女性 一般の人々の収入が増える 59.5 58.7 60.4 今より経済が成長している事 43.9 45.6 42.1 所得税や住民税などの直接税の減税 31.8 32.2 31.3 預貯金利子上昇で消費税分が相殺 28.7 29.8 27.5 今の値上げが一段落する事 19.7 19.1 20.3 - 望ましい消費税率のかけ方 (単位:%)
全体 男性 女性 必要最低限の食料等は据え置き 43.9 43.2 44.6 こだわりの趣味のものは税率を高く 31.0 31.3 30.7 高額商品については税率を上げる 27.6 26.4 28.8 全商品で一律に上げる 16.1 21.6 10.4 高額商品については税率を据え置き 7.6 7.0 8.2