電通消費実感調査(2008年2月度)

  • 調査期間
  • 2008/02/07~2008/02/17
  • 調査対象
  • 東京30km圏の学生を除く18歳~69歳の男女 645人
  • 調査方法
  • 訪問面接法

調査結果の概要

(株)電通が発表した「消費実感調査(2008年2月度)によると、最近の物価の動きについて、「上がっている」と見る人が88.6%と、2007年12月の前回調査(86.4%)より2.2ポイント上昇している。消費者として政府に取り組んでほしい事で最も多かったのは「食に関する安全」58.9%で、特に、男性50.8%より女性67.4%で多い。生活の豊かさについて、「実感がある」という人は37.4%で4割以下に留まり、一方、「実感がない」は62.6%と過半数を超えている。“豊かさの実感”の具体的内容第1位は「家族が幸せに暮らしている」59.5%で、女性の場合、男性の回答割合を10ポイント上回っている。男性が女性の回答割合より高かったのは「生活がより快適になる事」「気持ちよく働ける仕事に就いている」であった。内需拡大に関して、自分が伸ばす事ができる消費は何か?最も多かったのは、「自分の健康のためにお金をかける」37.1%で、女性41.8%は男性32.5%を9ポイント上回っている。男性の第1位は「こだわりの趣味にお金をかける」36.2%で、女性では25.3%だった。日本の消費を活性化するために、役立つ・効果があると思うものは「オリンピックの誘致」46.4%が最も多く、「世界陸上等のスポーツイベント」32.2%、「世界遺産を増やす」19.1%と続き、上位5位の順位は男女とも変わりはなかった。消費税率を引き上げる際に必要と思う条件は「一般の人々の収入が増える」59.5%、「今より経済が成長している事」43.9%、「所得税や住民税などの直接税の減税」31.8%などが上位に挙げられ、男女ともに順位は同じで、消費税率のかけ方に関しては、「全商品で一律に上げる」16.1%はあまり多くなく(特に男性21.6%よりも女性10.4%で否定的)、「必要最低限の食料等は据え置き」43.9%や「こだわりの趣味の物は税率を高く」31.0%など、引き上げにあたっては何らかの条件付き措置を望む声が多かった。

調査結果

最近の物価の動きについて (単位:%)
※「上がっている(「少し上がっている」含む)」
      2007年12月:86.4%   2008年2月:88.6%
※「下がっている(「少し下がっている」含む)」
      2007年12月: 1.7%   2008年2月: 0.7%
消費者として政府に取り組んでほしい事 (単位:%)
全体男性女性
食に関する安全58.950.867.4
犯罪等からの安全51.349.553.2
税金が上がらない事35.538.032.9
景気の安定34.741.627.5
地球温暖化等環境問題への取り組み32.731.933.5
物価が上がらない事27.325.529.1
豊かさの実感 (単位:%)
※「実感がある(「非常にある」+「ややある」)」
      全体:37.4%   男性:34.9%   女性:39.9%
※「実感がない(「あまりない」+「全くない」)」
      全体:62.6%   男性:65.0%   女性:60.1%
豊かさの実感とは何ですか? (単位:%)
全体男性女性
家族が幸せに暮らしている59.554.464.9
お金の心配がない51.350.851.9
老後の心配がない41.438.044.9
生活がより快適になる事33.538.028.8
災害等がなく、生命の心配がない27.624.630.7
自由な時間が好きな時に取れる23.325.221.2
気の合う友人等に囲まれている22.520.724.4
気持ちよく働ける仕事に就いている21.227.414.9
貴方ができる内需拡大 (単位:%)
全体男性女性
自分の健康のためにお金をかける37.132.541.8
こだわりの趣味にお金をかける30.936.225.3
国内旅行に頻繁に行く29.829.230.4
外食の機会を増やす23.923.424.4
環境に良い製品に買い換える22.623.122.2
自分へ投資する22.222.222.2
日本の消費活性化に役立つ・効果があるもの (単位:%)
全体男性女性
オリンピックの誘致46.450.242.4
世界陸上等のスポーツイベント32.232.532.0
世界遺産を増やす19.117.320.9
国際博覧会の誘致18.419.117.7
映画やロックフェスティバルの開催12.213.111.4
消費税率引き上げの条件 (単位:%)
全体男性女性
一般の人々の収入が増える59.558.760.4
今より経済が成長している事43.945.642.1
所得税や住民税などの直接税の減税31.832.231.3
預貯金利子上昇で消費税分が相殺28.729.827.5
今の値上げが一段落する事19.719.120.3
望ましい消費税率のかけ方 (単位:%)
全体男性女性
必要最低限の食料等は据え置き43.943.244.6
こだわりの趣味のものは税率を高く31.031.330.7
高額商品については税率を上げる27.626.428.8
全商品で一律に上げる16.121.610.4
高額商品については税率を据え置き7.67.08.2
調査実施先:(株)電通